当事者部門

「義理の父として」 森 仁示

我が家の構成は4人+猫2匹。同じ屋根の下で生活を始め、早8年目を迎えている。

長女は生まれつき重度心身障害者で、病名はアイカルディー症候群。当時生まれてからそう長くは生きられないよと宣告を受けてから18年。日々太陽のように元気よく輝きながら生きている。

次女は家族の中でもムードメーカー、活発で、歌が大好き、頑張り屋さんな女子高生。

最愛のご主人を亡くされ、女手一人、ここまで立派に育て支え続けてきたパートナー。

私はといえば、そんなパートナーの少しでも力や支えになれればと、素敵な家族と共に生活を送っています。

コロナ禍になり、病院に行くこともままならない状況下で、家庭内での不安や恐れが増えていくことが多くなる中で、仕事でリモートワークでの対応が難しい時は、通勤における感染リスクと不安を抱え、もし家庭内に持込み、娘にうつした場合の事など、様々な不安や恐れ、葛藤が日に日に増していきました。

リモートワークでの仕事が多くなり、一日の生活の中で、娘と過ごせる時間も多くなり、普段仕事で見ることができなかった行動や表情を目の当たりにする中で、満足していた中パートナーが家事に介護、パートとすごく多くの事をこなして、支えてくれていたことを知りました。

その反面、私は娘への接し方、過ごし方がマンネリ化、単純化しがちになり、戸惑いや困る部分、不満も出てくることが多くなってきました。

そのような状況下でも、娘は懸命に痙攣や目のアイコンタクトなどで感情を伝えている姿を見た時に、五体満足で生まれ、楽しい事、好きな事、当たり前の事が出来ている私は幸せであり、なんて愚かで怠慢なのだと感じさせられました。

また日頃お世話になっているかかりつけ医、地域医療従事者、養護学校の先生方、同級生とその保護者の方々、今までは当たり前に出来て過ごせていたのは、多くの沢山の方々のおかげであり、守られ、支えられていたのだと、改めて痛感しました。

校外学習での学校の先生との写真があります。そこには屈託のない笑顔で満面の笑みで写っている娘がいます。コロナ禍が明け、あの笑顔が見られるよう日々心通わせ、パートナーと家族を支えてけるよう率先して精進していきたいと思います。

娘とパートナーへ

いつも素敵な時間や機会を与えてくれてありがとう。

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